2003年03月26日(水) |
迷惑メールに対し賠償命令 |
日経(H15.3.25付)社会面に、迷惑メールに対し賠償命令という記事が載っていた。
携帯電話に大量のメールを送信したことにより、NTTドコモが損害を被ったとして、業者に損害賠償請求したことに対し、裁判所がそれを認めたというものである。
損害賠償を認めことは分かるが、ただ損害額の算定の仕方が気にかかる。
裁判所は、あて先不明のメールを送ったために受信できず、ドコモに入るべき収入が入らなかったことが損害であると認定した。
しかし、これでは、大量のメールを送って加入者が迷惑を受けたことが問題なのではなくて、あて先不明のメールを送ったためにドコモが儲けそこなったことが問題ということになってしまう。
その点はともかく、ドコモは、訴訟で勝っても、現実に損害額を回収することは困難であろう。
このような業者は資産がないからである。
あるいは、すでに会社がなくなってしまっているかもしれない。
したがって、このような裁判は、ドコモとしては迷惑メールを放置していないという姿勢をアピールすることぐらいの意味しかないのである。
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