今日の日経を題材に法律問題をコメント

2004年03月05日(金) 「告訴」「告発」「起訴」の意味は法律上決まっている

 日経(H16.3.5付)社会面に、鳥インフルエンザ問題で、農水大臣が養鶏場の浅田農産を刑事告発する意向であると報じていた。

 農水大臣は直接の被害者ではないから、新聞で書いているように「告発」が正しく、「告訴」とはいわない。


 「告訴」「告発」「起訴」名との用語の定義は、法律上厳密に定められている。


 「告訴」とは、被害者等が捜査機関に対し、犯人の処罰を求める意思表示である。

 「告発」とは、第三者が捜査機関に対し、犯人の処罰を求める意思表示である。

 「起訴」とは、検察官が行う刑事の訴えである。


 いずれも刑事訴訟の用語であるから、民事事件で相手を訴えることを「告訴」とか「起訴」とはいわない。


 ときどき、「告訴」「告発」「起訴」などの用語を混乱して使って人がいる。

 それを非難するつもりは毛頭ないが、何となく気になってしまう。


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