2004年05月14日(金) |
CD逆輸入規制で、洋楽輸入盤も買えなくなる? |
日経(H16.5.14付)社会面で、「CD逆輸入規制で、廉価な洋楽輸入盤が買えなくなる?」という内容の記事が載っていた。
アジア向けの邦楽CDは日本より安く販売しているが、これを日本に逆輸入して安く販売しているケースがあり、レコード会社などが損害を受けている。
そのため著作権法を改正して、「権利者の利益を不当に侵害する場合」には逆輸入を規制できるようにしようとしているのである。
ところが、この法改正に対し、洋楽CDまで輸入禁止になるおそれがあるというので、法改正への反対運動が起き、坂本龍一らも賛同しているとのことである。
輸入盤のお世話になっている人には音楽好きの人が多く、それだけに規制を心配する気持ちは理解できる。
私自身は音楽通ではないが、それでも洋楽輸入盤を買ったときは、自分が何となく音楽通になった気がしたものであり、洋楽輸入盤が禁止されることは困る。
しかし、欧米CDのライセンス料は日本盤より著しく安くはないようなので、洋楽CDが輸入されても「権利者の利益を不当に侵害する」とはいえないだろう。
したがって、「洋楽CDまで輸入禁止になる」というのは、やや過剰反応ではないかと思う。
もっとも、「権利者の利益を不当に侵害する場合」という要件は、かなり曖昧である。
したがって、もう少し要件を明確にして、恣意的な運用を許さないようにしておくべきではないだろうか。
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