| 2011年04月27日(水) |
海外在住日本人の国民審査権 |
日経(H23.4.27)社会面で、最高裁裁判官の国民審査について、海外に居住する日本人が投票できないのは違憲と訴えた事件で、東京地裁は、原告側の請求を却下したと報じていた。
ただ、判決理由で、在外審査制度を創設しないことは、違憲の疑いがあると指摘している。
この問題についてはこれまであまり議論されていなかったが、衆議院・参議院選挙の選挙区に関し、最高裁が、海外居住日本人に選挙の機会を与えないことは違憲であると判断してから問題にされるようになった。
もっとも、選挙権は国民主権に直結する極めて重要な権利であり、最高裁はこの点を重視したと思われる。
他方、国民審査制度は国民主権に必要不可欠な権利とまでは言えない。
そうすると、技術的な問題を理由に海外居住日本人に国民審査の機会を与えなくてもやむを得ないということもできるかもしれない。
ただ、在外在住日本人に選挙の機会が認められている現在、衆議院総選挙と同時に行われる国民審査について、その機会を付与することは技術的に困難とはいえないだろう。
とするなら、国民審査も憲法上の権利であることからすれば、海外在住日本人に国民審査の機会を与えないことに合理的理由はなく、違憲といえるのではないだろうか。
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