今日の日経を題材に法律問題をコメント

2011年05月26日(木) 君が代斉唱時に起立を義務付ける条例

 日経(H23.5.25)社会面で、大阪府の地域政党「大阪維新の会」府議団が、府内の小中高校などの教職員に対し、君が代斉唱時に起立することを義務付ける条例案を提出したという記事が載っていた。


 維新の会は府議会で過半数を占めており、条例案は可決する見通しとのことである。


 しかし、君が代斉唱時に起立を義務付けることは、憲法で保障する思想良心の自由を侵害するのではないかということが議論されている。


 この点について、入学式の国歌斉唱の際に「君が代」のピアノ伴奏を内容とする校長からの職務命令に従わなかったとして、東京都教育委員会から戒告処分を受けた事件について、最高裁は、本件職務命令は憲法19条に違反しないと判断している。


 その理由として、「君が代」のピアノ伴奏をするという行為自体は、特定の思想を有するということを外部に表明する行為であると評価することができないとしている。(それ以外の理由も挙げているが)


 この考えからすると、大阪府の条例案は、君が代斉唱時に起立することを強制するだけで、歌うことの強制までではないので、特定の思想を有することを外部に表明する行為とまでは言えず、思想良心の自由を侵害するものではないといえそうである。
 


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