| 2011年07月28日(木) |
有効票1票を無効と判断 |
日経でなく朝日(H23.7.28)社会面で、東京都選挙管理委員会が、渋谷区議選で最下位当選した小柳政也氏の当選を無効とする決定をしたという記事が載っていた。
1票差で落選した候補者の申し立てを受けて全投票を再点検した結果、小柳氏の有効票1票を無効と認定しためである。
無効とされた票は、平仮名で「こやなぎしずお」と書かれており、投票所の記載台にはられた候補者一覧に小柳氏の隣に林志寿雄(しずお)氏の名前があり、両者を混同したようである。
都選管は、「こやなぎしずお」という候補者は存在せず、「こやなぎまさや」という候補者と「こばやし しずお」の候補者がいるのであるから、どちらの候補者に投票したか分からないという理由で無効と判断したものと思われる。
しかし、投票者の意思を探究すると別の考え方もできる。
投票者は意識的に存在しない候補者を書いたのではなく、いずれかの候補者に投票する意思であったことは間違いないであろう。
その場合、名前を間違うことはあっても、苗字を間違うことはあまり考えられない。
例えば、投票者は、投票所に貼られた候補者一覧を見て「こやなぎ」という候補者に投票しようと思った。 そこで、「こやなぎ」という苗字を書き、次に名前を書くためにもう一度候補者一覧をみたところ、間違って隣の候補者の名前を書いてしまったということはあり得る。
この場合は、投票者の意思は「こやなぎ」候補者に投票するつもりだったと考えるべきであろう。
いずれの考えも成り立ち得る。
ただ、訴訟になった場合には、裁判官は、投票者の意思を探究し、「こやなぎ」候補者に投票したものとして、投票は有効と判断する気がする。
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