日経(H24.1.6)社会面で、小川法相が、広島刑務所の受刑者脱走事件を受け、上限を懲役1年とする逃走罪の厳罰化を検討する考えという記事が載っていた。
確かに逃走罪は軽すぎるかもしれない。
なにしろ、単純逃走罪の場合は懲役1年以下だからである。
これに対し、受刑者等を奪取した者は3か月以上、5年以下の懲役であり、器具を提供するなどして逃走を援助しただけでも3年以下の懲役である。
つまり、逃げた者よりも、逃げることを助けた者の方が罪が重いとされているのである。
その理由として、逃げた者は、逃亡を抑止する期待可能性が低いからとされている。
逃げる気持ちも分かるということであろう。
実際、ドイツ、フランスなどでは単純逃走は処罰の対象となっていないようである。
しかし、「逃げる気持ちは分かる」というのであれば、「貧しい人が窃盗する気持ちも分かる」という理屈になりかねない。
すなわち、逃走の期待可能性の程度を刑罰の重さに反映させるほど、重視すべき問題ではないのではないか。
それゆえ、せめて逃走援助罪と同じ「懲役3年以下」としても不合理ではないと思う。
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