| 2012年10月18日(木) |
いずれ最高裁は、選挙が違憲無効と判断する |
日経(H24.10.18)1面で、「1票の格差」が最大5.00倍だった2010年7月の参院選選挙区の定数配分が違憲かどうかが争われた訴訟で、最高裁大法廷は「違憲状態」との判断を示したと報じていた。
参院選では、都道府県単位で選挙区を定めると不均衡がどうしても是正されないため、最高裁は、「単に一部の選挙区定数の増減にとどまらず、都道府県単位の選挙区を改めることが必要」とまで踏み込んだ。
投票価値の平等だけを純粋に追及すると、衆議院議員選挙と参議院議員選挙が同じになってしまい、憲法が二院制を設けた趣旨が損なわれるというのが多くの意見である。
そのため、投票価値の平等以外に、参議院の独自性をどこまで認めるかが判断のポイントとなる。
かつて最高裁は、「現行の都道府県単位の参議院選挙区選挙は地域代表的要素を有する」としていたから、参議院の独自性を強く認める方向にあったといえる。
それを今回の最高裁判決では「都道府県単位の選挙区を改める必要がある」としたのである。
都道府県を合区してしまえば、全国区に近づき、地域代表的要素は薄まるだろう。
つまり、最高裁は、参議院の独自性という価値判断から、投票価値の平等という価値判断に大きく針を動かしたといえる。
しかも、これまでは、選挙が違憲無効になった場合にどうなるのかの議論はあまりされていなかったが、補足意見では、選挙が違憲無効となっても、それまでの立法は有効であり、また、選挙が無効になるのはその選挙区だけであるから、大きな支障はないと明言した裁判官もいる。
この流れからすると、いずれは最高裁が選挙が違憲無効とする可能性はあるのではないだろうか。
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