今日の日経を題材に法律問題をコメント

2012年11月01日(木) 解雇するためには手順を踏むことが重要

 日経(H24.11.1)1面広告欄の判例雑誌の広告で、無断欠勤を理由に諭旨退職の懲戒処分をしたところ、最高裁は処分を無効としたという判例を掲載していた。


 この判例の事案は、会社の社員が、精神的な不調により、盗撮や盗聴で日常生活を監視されており、勤務を続ければ自分の情報が外部に漏えいされると考えて、約40日間にわたり欠勤したというものである。


 そのため、会社は、正当な理由のない無断欠勤であるとして諭旨退職の処分とした。


 これについて、最高裁は、会社は、精神科医による健康診断を実施し、必要な場合は治療を勧めた上で休職等の処分を検討すべきであり、いきなり諭旨退職の懲戒処分することは,使用者の対応として適切であるとして、諭旨退職処分を無効とした。


 このような判例を紹介すると、経営者の方はたいてい憤る。


 ただ、裁判所の考え方は、精神的な問題があったとしても、いきなり解雇するのでなく、まずは治療等の方法を試みなさいということであり、最終的な判断権は裁判所にあるのだから、その論理に従うしかない。


 すなわち、解雇するためには、手順を踏むことが大切であるということである。


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