| 2013年10月22日(火) |
強制起訴で無罪になった場合には補償すべき |
日経(H25.10.22)社会面トップで、「強制起訴制度の導入から4年半。起訴判断の権限に伴う重い責任を負うことになった検察審査会の課題を検証する。」という特集記事が載っていた。
記事によれば、兵庫県明石市歩道橋事故で強制起訴された県警明石署元副署長は(一審免訴)は、起訴を理由に再就職先から退職を余儀なくされたそうである。
しかしそのような場合でも、現行の検察審査会法には、被告人が被った不利益を補償する規定はない。
検察官が起訴できるだけの証拠がないと判断したのに強制起訴され、その結果無罪になった場合には、被告人が被った不利益は甚だしいものがある。
話しは少し変わるが、平野龍一東大元教授は、刑事訴訟において、検察官と被告人・被疑者とは対等な当事者に過ぎないという当事者主義訴訟構造を提唱した。
そして、検察官は一方の当事者に過ぎないのであるから、起訴段階で検察官が犯罪の有無を最終判断すべきでなく、現行の起訴のハードルは高すぎるとした。そして、起訴したが結果的に、裁判所が無罪と判断した場合には、国家賠償で補償すればよいと主張した(という記憶がある)。
強制起訴は、「証拠が十分ではないかも知れないが、取り敢えず起訴をして、その犯罪の成否を裁判所の判断に仰ごう」という考え方が強いように思われる。
これは当事者主義訴訟構造の考え方に似ている。
そうであれば、平野元教授が提唱したように、強制起訴されたが無罪となり不利益を被った被告人に対しては、せめて金銭的補償をすべきではないだろうか。
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