| 2014年03月04日(火) |
ドワンゴの受験料徴収 厚労省に問題があるのでは |
日経(H26.3.4)経済面で、動画配信大手のドワンゴが、厚生労働省から、2015年春入社の新卒採用では受験料の徴収を自主的にやめるよう口頭で「助言」を受けたという記事が載っていた。
ドワンゴは、「本気で志望してくれる人に受けてほしい」として、新卒採用で首都圏の1都3県に住む志願者から受験料2525円を集めていていたことが問題となっていた。
職業安定法は労働者募集で、「報酬を受けてはならない」と規定しているからである。
報酬受領禁止の趣旨はよく分からないが、推測すると、人気企業の募集で報酬を徴収すると、資力のある者しか募集できなくなり就職の機会均等に反することになる、あるいは、就職難を利用して報酬名目で不当に利益を上げることを防止するということかもしれない。
しかし、そのような社会的実態はあるのだろうか。
人気企業はそのようなことはしないであろうし、報酬名目で利益を上げようとする企業には誰も応募しないだろうから、そもそも報酬を徴収しようとする企業はないと思われるからである。
その意味では、報酬受領禁止の規制自体に疑問が残るところである。
その点はともかく、2525円の徴収程度では資力のない者の就職の機会を奪うということはあり得ず、また、企業が不当に利益を上げているとは言えないから、前述の立法趣旨に反してはいないであろう。
それゆえ、職業安定法が禁止する「報酬」には該当しないし、厚労省も「報酬」にあたるとはみていないようである。
職業安定法は、「業務の適正な運営を確保するために必要な指導及び助言をすることができる」とされており、厚労省はこの規定に基づき「助言」したのであろう。
しかし、「適正でない」とは言えないのに厚労省が助言することは、むしろそちらの方が問題ではないだろうか。
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