日経(H26.4.16)スポーツ面で、プロ野球の統一球が基準を超えて飛びやすくなっている問題で、製造元のミズノ社長が、謝罪するとともに、現在の在庫の中から基準に適合しているボールを選別して納品すると述べたと報じていた。
この問題は、3月29日に使用球の反発係数を計測した結果、NPBが定める反発係数0・4034〜0・4234を5球場で上限値を上回っていたことが発端となっている。
契約では、統一球の反発係数は基準内に収めることとなっていたはずであり、それに反しているであるから、契約違反となるであろう。
もっとも、統一球は特定物とはいえないであろうから、要求した基準に達していなかったことは、瑕疵担保責任ではなく、不特定物売買における債務不履行責任の問題になると思われる。
(特定物売買は瑕疵担保責任、不特定物売買は債務不履行の問題であるとするのが通説である。判例は両者の責任の区別基準が明確でないとされている。)
それゆえ、今後、基準に適合した物を納品することは、社長が記者会見で言うまでもなく当たり前のことであり、しかもそれだけでなく、ミズノの損害賠償責任も問題になるはずである。
ところが、そのような損害賠償を求める声がNPBや球団からまったく上がっていないのは不思議なことである。
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