今日の日経を題材に法律問題をコメント

2014年10月22日(水) アスベスト工場従業員の損害賠償訴訟 国が和解の方針

 日経(H26.10.22)社会面で、大阪のアスベスト工場の元従業員らが国に損害賠償を求めた訴訟をめぐり、塩崎厚生労働相は、最高裁が審理を大阪高裁に差し戻した原告28人と和解に応じることとし、近く原告と面会し謝罪する方針という記事が載っていた。


 最高裁判決は今月9日であり、今後、大阪高裁で損害額の算定が判断されることになっていたが、審理にはある程度期間がかかることが予想された。


 ただ、この事件は高裁レベルで判断が分かれており、元従業員の賠償請求を認めた高裁判決は最高裁により確定しており、元従業員の請求を認めなかった裁判が差し戻しになっている。


 そうすると、損害額の算定は元従業員が勝訴した裁判と同じ基準で行われるであろうから、国が争うような状況ではなかったと思われる。


 それだけに、国が早期に解決する方針を示したことはよかったと思う。


 < 過去  INDEX  未来 >


ご意見等はこちらに
土居総合法律事務所のホームページ


My追加
-->