しあわせのかけら。
小さな子どもの頃、拾ったビー玉やもみじの葉っぱ、キャンディーの包み紙やグリコのおまけ・・・いろんなものをとっておきたくて“秘密の箱”に入れてたっけ。そんな日記、かな?

2008年09月22日(月)  お母さん。


何となくそんな気がしていた。

お母さんは病弱だった。
子どもは発達障害だった。

子どもと自分の将来を悲観。

「警察はさらに詳しい動機について云々・・・」

それ以上の動機なんてないと思う。

手をつないでいないと
(なんて生易しいことじゃなく
「手首を掴んでいないと」かもしれない)
勝手にどこへでも行ってしまう子だったとか。

車道に飛び出して車に轢かれたら大変・・・

それはもちろんだけど、
多分ほんとのストレスは
そんなことじゃなかったと思う。
自分を慕ってくれているはずの我が子が
つないだ手をいきなり振りほどいて走り出し
呼び止めても振り向いてくれない。
障害のせいだとわかっていても、
母親にとってはかなり辛い。

ほかにも
辛いことや心配なことが
山ほどあって、
お母さんは疲れ果てて
その瞬間
子どもへの愛情とは逆方向に
針が振り切れてしまった。
そして
取り返しのつかないことをしてしまった。


もっと誰かに相談してよかったのに。
もっとどこかに頼ってよかったのに。
もっと自分が楽することを考えてよかったのに。
きっと頑張り屋で
責任感の強い人だったんだろう。



誰も彼女を責めないで。

彼女自身が
一番自分を責めているはずだ。



人間って、誰でも
こうなってしまう可能性があると
私は思う。

一生他人事のままで終わる人には
わからないことかもしれないけど。


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