長い長い螺旋階段を何時までも何処までも上り続ける
一瞬の眩暈が光を拡散させて、現実を拡散させて、其れから?

私は、ただ綴るだけ。
音符の無い五線譜は、之から奏でられるかも知れない旋律か、薄れた記憶の律動か。








2006年05月31日(水)

 殺したいと思ってしまうほどに、苛立ちを覚えさせられる。私の、全てを奪ってゆく、奪われる。


 遣らなければいけないことがたくさんあって、うんざりする。何をする気力も無い。只管に――眠いだけ。もっと長い時間眠っていたいと思って無理矢理にでも睡眠時間を作ったって、五時間もすれば自然と覚醒してしまう。低血圧で直ぐには起き上がれないくせに、二度目の眠りに入ることは許されないらしい。――雨音が、耳に障る。夢の中で触れた誰かの温かさだけが残っていて、白黒の世界は閉じる。現実は色鮮やかで、とても寒い。朝も、昼も、夜さえも――心休まるときはなく、私は、悲劇のヒロインになることもなくて、ひたひたと日々を過ごしている。鬼の監視だけは変わらないのに。未来も過去も、摘み取られてゆく。思いを馳せる場所も無い。そう、例えば――夢の中以外には。










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片翼 [MAIL] [CLAP!]

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