あまいせいかつ

2006年07月17日(月) るかちゃん映画鑑賞会「キングス&クイーン」

まず1番驚いたことは、映画館が満員だったこと。
映画を見終わって次の回を見るための行列をみて、
こういう映画をみたいと思う人がこんなにもいることを
素直にうれしく思う。

クイーン(ノラ)と
4人のキングたち(実父、最初の夫、その後の恋人、婚約者)の物語。
実父、最初の夫は亡くなり、
その後の恋人イスマエルとノラを中心に描かれている。

「ノラは自分は自由だと思っているが、
父親の看病で故郷の町に閉じ込められ、
過去に囚われている身だと気づく。
一方イスマエルはライバルの罠で精神病院に閉じ込められ、
自由の身になることを欲しているが、
そんな状況下でも自由奔放に生きている。
最後にそれぞれ異なる監獄から解放されていくけれど、
その自由は高い代価を払って初めて獲得したものなんだ。
ラストシーンで子供っぽかったイスマエルはまともな大人になり、
淑女だったノラはカジュアルな服装で若々しくなっている。
そんな風に2人の軌跡が最後に交わるのは良いことだと思う」
(アルノー・デプレシャン監督インタビューより)

圧倒されるのはエマニュエル・ドヴォス(ノラ)が持っている清潔感。
この人は美人じゃないし、老女だし、体もたくましい。
でもこんなにも人工的じゃない美しさを持った人がいるかしらと
はっとさせられる表情をする。
この人が主役でなければもっと陰湿な映画になっていた気がする。

複雑な人間関係の中で、大きな決断をするふたり。
最初はスットコドッコイだと思っていたイスマエル。
映画を見終わった後には、1番好感を持てる人に代わっていたのでした。




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