halu
私はあまり家にいつかない子だった。
というより、
兄があんまりにも家に居る人で、
母親がそれを当たり前のように感じていたせいもある。
高校2年にあがるまで、
私は学校が好きだった。
部活をしていたのもあって、
平日は下校時刻ぎりぎりまで学校に残っていた。
母親は、それが気に入らなかったのだと思う。
高校1年の冬だったか、それくらいのころ。
私は母親にいわれた。
「そんなに家が嫌なら帰ってこなくていいよ」
はじめはびっくりしたんだと思う。
私は確かに家にはあまりいなかったけれど、
それでも休日はほぼ家にいたし、
決して家が嫌なわけではなかったから。
そのあと、
「嫌だと思われてるんなら嫌になるよ」
私は家が嫌いになった。
そんなこという母親も、
家に居る家族も嫌いになった。
嫌われているものを、好きでいることは出来なかった。
高校を出たら家を出る。
それが目標になった。