気づくと 月夜に駆け出していたすっかり弱り果てた身体 鞭打って 「ひとめだけでも 見せて」 門を叩く手 汚くまんまるな 月 よく似た あのひと を見たああ もう だめなのか「月夜の晩 悲悲悲 と ヨワムシ鳴く」