たまの日々

2003年03月08日(土) 部屋でひとり

3月早々風邪をひいた。
おかげで、たのしいことの可能性は全部没収。
再びさみしい週末となってしまいました。

やはり一人暮らしなんてだいきらいだ。

高熱で会社を休んだ火曜には、
実家の母に電話をして、風邪薬と食料を持ってきてもらった。
あとはずっと一人で寝ていた。
9度を越えたときには不安に寒気がした。
うとうとして、目を覚ましては体温を測り、
氷枕におでこをあてて、
買ってきてもらったパンやプリンを食べて薬をのんだ。
これ以上、会社は休めない。
必死だった。

翌日ふらふらしながら会社へいった。

仕事がおわって母からメールが入った。

警察から電話があったって。

近所の保育園の駐車場におきっぱなしだった車のこと。



暗い気持ちで母に謝罪の電話をした。
疲れたような声で、
「あんたの風邪がうつったみたい」
その言葉が耳から離れない。

それ以来、
ずっとずっとひとりだ。
起きて、会社に行き、ご飯をつくって、ひとりで眠る。
ひとりばかりだ。

風邪が完治したとして、
私は実家に顔を出すことができるのだろうか?

金曜の夜は風が強くて、
ひとり、部屋でじっとしていると、
建物全体がときおり風に押されて揺れる。
ひとりでいることがほんとうに嫌だった。

ケータイを握り締めていた。
メモリに並ぶ友人たちの名前をみていた。
だれかと話をしたかった。
ひとりじゃないって、思い込みたかった。
でも、
誰も電話できなかった。

だれに電話をしてもいいのかわからなかった。
電話してもゆるされるのかわからなかった。

どうしたいかはよくわかっていたけれど、
決してそうするわけにはいかなかった。

追い詰められて、電話をしてしまった。
会話がしたかった。
だけど、
迷惑をかけただけだった。
電話なんかしなきゃよかった。
わかってたけど、
やっぱりしなきゃよかった。


心から思った。

私が、
もうすこしかわいくてやさしかったら。


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