ぶつ草



バンコク放浪記 その2

バンコクでの朝は慌ただしく始まりました。
この日は観光デーということでツアーガイドさんと一緒に寺院巡りです。
普通こういうツアーって朝9時とか10時集合って思っていたのですが、なんと言い渡された集合時間が朝7時15分!
海外に来てまで早起きです。

朝食はホテルのバイキングで。
朝6時からやっているとのことですが、さすがにそんな朝早くからは誰も居ないと思うでしょ?
それが大間違い。
大にぎわい!
目を疑いました。
色んな言葉がラウンジに飛び交っています。
バンコクの朝は早いようです。

飛行機でゲームをしすぎたせいなのか、朝から体調がすぐれません。そんな私に追い打ちをかけるような車の運転。
あのかっくんかっくんとした動きのせいで、東京組が宿泊しているホテルについた頃には顔面蒼白、思わずホテルのトイレに駆け込みました。

真っ青になったまま、向かった先は船着き場。
中学生の時に地理で覚えたチャオプラヤ川を船でどんぶらこ、と。
水上マーケットに向かいます。
水上マーケットは文字通り水の上の市場なのですが、意外に地味。
観光客用にやっているだけ、というだけあって、私達の船に寄ってきたのは3隻の小さな船だけで「えっ?もう終わりなの?」というものでした。
そしてそのままワット・アルン(暁の寺院)へ。

ワット・アルンといえばカミセンアジアツアー写真集で森田氏が訪れていた所。
正面から見て「あ、あそこ登ったんだ」と分かるところが。
めちゃめちゃ急な、45度以上の傾斜があるような階段が見えましたが、やはりそこは普段は登ることができないそうです。
その荘厳さにぼうっ、と見とれながら歩いていると突然おっちゃんに声を掛けられ、振り返りざまに大蛇を首に巻かれました。

大蛇。ヘビですよ、ヘビ。
肩にずっしりと重かったです。

パニックになるまえに妙に冷静になってしまった私は巻かれたヘビの顔を正面から見ることになり、おっちゃんのイキなはからいでどういうわけかキスまでしてしまいました。

ヘビとのキスは、蛇皮財布の肌触りでした。
・・・当たり前だけど。

お陰様でワケのわからないうちに200バーツ徴収されていました。
世に言うぼったくり、ですね、これは(涙)

というわけでワット・アルンでしこたま写真を撮り、次の王宮へ。
王宮と言うだけあって、ノースリーブの人やスカートの人、ミュールの人は止められていました。
肌の露出が少ない方が良いんだそうです。パンツもくるぶし丈あるものがベストなんだとガイドさんがおっしゃってました。
王宮もワット・アルンに負けないほどきらびやかなのですが、これが昔に人の手で作られたんだと思うと宗教の力ってすごいんだなぁ、としみじみしてしまいます。
しかし、太陽も高く昇り気温も急上昇なので、かなりフラフラしてしんどかったです。

昼食は私達が宿泊するホテルでバイキング。朝とは違って中華ものでした。

午後からはお決まりの店巡り。
民芸品、宝石店、健康食品店とよくあるパターン。
ここで面白かったのが健康食品店での商品紹介、うちの豊胸クリームはニューハーフさん御用達なんです!と自慢げな係員さん。
日本でも女性週刊誌で取り上げられたことがあるらしく、その記事がでかくひきのばされて飾られていました。
一カ月ほどで効果が現れ、クリームの使用を止めても胸の大きさは変わらない、日本ではここでの5倍の値段がする、と言ったことから東京組が猛ダッシュ。殆どの方がお買い求めになったようです。
私は前日に少し買い物をしすぎたので、泣く泣く諦めました。

この日の夜は別のホテルでやっているニューハーフショーを見に行きました。
日本のニューハーフさんとは違い、バンコクの方は本当に美人でスタイルが良いんです。同じ女としてすごく不平等さを感じてしまうくらいで、ショーを見ていると彼女(彼?)が男だということを忘れてしまうほど。
ショーには「男形」もちゃんといて、盛り上げてくれます。
でもどうも怪しい動きをする人が多かったです。上半身裸で下は黒のスパッツ、顔は仮面舞踏会かよ、というマスクを付け、手に百合のはなを飾ってある人達が一番怪しかったです。
一体なんの演出なのかわからなかったくらいに。
「男形」の中に、ジュニアの秋山氏にとても似た人(結構男形のトップに近いらしい)がいて、どうしても彼から目が離せなかったです。
やっぱりニューハーフさんの中にも道化役みたいな人は居て、その人はモロに日本のニューハーフさんみたいでした。美女(?)揃いのなかで、やったらインパクトがありました。

こうして相方と女性のあり方について討論をしながらバンコクでの夜が更けていくのでした。

2002年02月07日(木)




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