ブックス
DiaryINDEXpastwillaboutbk1



2002年03月26日(火)   三月は深き紅の淵を

やはり、人間というのはフィクションを必要とする動物なんだ。まさに、その一点だけが人間と他の獣を隔てるものなのかもしれない。(p.55『待っている人々』)


「(前略)物語は物語自身のために存在するの。物語は一人で歩いていき、次々と新しい伝説のベールをまとっていくの。(後略)」(p.213『出雲夜想曲』)


――見つかった。
――何が?
――永遠が。
――海と解け合う。
――太陽が。(p.291『虹と雲と鳥と』)


「(前略)もしかするとあたしたちはまたどこかで会えるかもしれない――また別の世界で――別の三月の国で――」(p.428『回転木馬』)


恩田陸:三月は深き紅の淵を,講談社.






ゆそか