2002年08月22日(木) |
DIVE!!4 コンクリート・ドラゴン/森絵都 |
シリーズ最終巻です。 飛び込みにかける要一、飛沫、知季。シドニーオリンピックの代表選手の枠はひとつ、選手になるためには、この大会で600点以上の成績を出さなければいけない。そして、彼らの属するMDCを存続させるためにも、3人の誰かが代表選手とならなければならない。それぞれの想いを抱えつつ、彼らは10回のダイブにかける。 ビバ!スポ根! よいですね、若い方々が何かやりたいことを見つけているというのは。なかなかやりたいこと、夢中になれることなんて見つけられませから。 このシリーズを読むと、ダイビングに興味をもつこと間違いなし。普段簡単に観ることのできない競技だけに、TVでやっていると齧りついてしまいます。美しい競技です。バランスと筋力と集中力、精神力。どれかひとつが欠けていても、演技には出てしまうんでしょうね、きっと。
そう、おれがめざすのは優勝でも、オリンピックでもなかった。 この世界の、この時代の、この毎日の至るところに存在する見えない枠を越えること。 越えて、自分にしか見ることのできない風景をつかむこと。
森絵都:DIVE!!4 コンクリート・ドラゴン,p.215-216,講談社.
|