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■ 紺色のセーター
連休に入ってから、空気がきりりと冷え込んできた。 衣替えをしなくっちゃ、とクローゼット用の防虫剤やら湿気取りなんかを買いに行った。 ジャケットを着込んだというのに、日陰に入ると身震いしてしまうほど寒い。
せっかくなので、いつもひいきにしているNOLLEY'Sに立ち寄る。 店内はすっかり秋冬物になり、カシミヤ混のカーディガンやライナー付きの コートなどが並んでいる。隅から隅まで秋の色、秋の匂い、秋の気配がする洋服たち。
こっくりとした紺色のセーターに指で触れてみる。 細かく織られたウール100%のセーター。襟が後方だけタートルネックのように なっている。なじみの店員さんが「こんにちは」と近寄ってきたので、試着 させてもらう。鳥肌を立てていた肌が毛糸に包まれてほっくりしている。 即決、即買い。
夜、衣替えをしていて気付いたのだけど、私のワードローブはほとんどが、 白、ベージュ、黒、グレイ、紺で構成されている。中でも紺色のセーターは どれも似通っていて、自分でも呆れてしまった。
よく母は「もっときれいな色の服を着なさい」と小言を言ったけれど、 私は紺色を着ているときがいちばん落ち着く。 精神状態がほどよく安定してくるのだ。
私にとって紺色の服というのは、秋の夜に聴くピアノのような 心の鎮静作用があるのだと思う。
2001年09月23日(日)
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