月のシズク
mamico



 呪術士のチカラ

アフリカの授業を聴講している学生さんと話したときのこと。
アフリカでは「マラブー」と呼ばれる職業的呪術士がいて、サッカーの試合
などで大真面目に相手チームを呪うらしい。オモシロイのが、自分のチームの勝利
を祈るというよりは、相手チームを陥れる「呪い」が主流となっているらしい。
効果のほどは定かではないが、こういった慣習が根付いている文化もあるんだな。

と、笑い飛ばしていたのが昨日の話。
さっき日テレの『世界仰天ニュース』を見ていたら、まさにこのネタが放映されていた。
数年前、カメルーンvs.マリ王国のサッカーの試合が行われたとき、マラブーの
呪いを禁止するという規定があった。それにもかかわらず、(マラブーでもある)
当時の監督が試合前に芝の上を歩いただけで「奴は呪いをかけている」とマリの
警察に取り囲まれ逮捕された模様が放映されていた。容疑がかけられた原因が、
フィールドにみかんの皮が落ちていたからだという。呪術には時に、みかんの皮
も使われるらしい。あら、意外と庶民的なツールを使うんですね。

個人的には、祈祷師やシャーマンの存在を肯定的に受け入れている。
彼らには、我々が気付かない気配や圧倒的なチカラが備わっているらしい。
医者のように傷を治癒したり、自然と対峙できたり、もの凄いパワーがあるという。
デジタル化したテクノロジーではなく、そんな摩訶不思議なチカラを持った
生身の人間が必要になる時も来るのではないか、と心密かに思っている。


2002年06月12日(水)
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