月のシズク
mamico



 夏休み最終週

大人になっても「夏休み」という甘美な響きには弱いわけでして。
休日も平日も、朝も夜もあまり関係のない日常ですが、8月いっぱいは夏気分が
抜けないですね。気が付けば8月最終週に突入。気分は消えかけた線香花火。

■金曜の夜(雨が降っていた)に、音楽祭の打ち上げ(飲み会)があり、1ヶ月半
 ぶりにMMCKのスタッフと首都圏在住の受講生たちに再会。赤坂のジムショを
 解放してナント5時から延々宴が繰り広げられていました。私は6時半から参加。

 舞台さんのひとりは音楽祭終了直後から、南アフリカの子供合唱団の全国ツアー
 に付き添っていた関係で、実に丸1ヶ月巡業の日々だったそうな。その他、ス
 タッフはそれぞれの夏の仕事に明け暮れていた模様。受講生たちも、各々のリハ
 と本番に追われる夏だったとの報告。私がジャマイカ+N.Yを旅していたと報告
 するとブーイングの嵐。いや、君らの輝かしい将来を考えると、私の貧乏旅行
 なんてどってことないでしょ。やっとギャラを現金支給される。当初の契約の5割
 増し。額面を見て、へっ?と驚くと「嫌なら返せよ」と社長。これは感謝の心
 付けなのか、はたまた来年は来るな、という手切れ金なのか。とにかく感謝。

■深夜に帰宅したにもかかわらず、その深夜に友が襲来。
 冷やしトマトを酒の肴にビールとラム酒をがんがんあおるが、妙に落ち着いた
 テンションで文学と建築と精神病の話をだらだらと語る。私は一応、文学畑の
 出身者だけれど、日本文学も世界文学もあまり詳しくないことに気付かされる。
 
 明恵上人やら、夏目漱石前期/後期三部作やら、ポール・オースター代表三部作
 やら、『グレイト・ギャツビー』の翻訳の冒頭部がどんなに格好いいやらを、
 蕩々と語られると、なんだか自分の無知さ加減に腹が立ってきた。私って何も
 知らないんだな、と反省させられること然り。二日酔いのアタマを抱え翌朝には
 図書館で片っ端から本を借りてくる勢いだけはあるのですが・・・とりあえずは
 漱石の『行人』から始めます。

■日曜はヒッキーを決め込んで自宅で仕事していたところ、夕方に友達から電話。
 同郷の友がスクーリングのため上京しているので「ごはんでも」という誘い。
 渋谷は嫌いなので青山で待ち合わせて野外で食事。半地下のオープンテラスで
 食事だが気分はビアガーデン。「子供が欲しいから見合いでもして結婚しようか」
 などと抜かすので、私は全力で反対してしまった。早まるな、恋せよ乙女。

■真夜中、それも丑三つ時に寝室の暗い天井をぼんやり眺めていると、何かがいる
 ような気配がして恐ろしくなった。私はド近眼なので、眼鏡もコンタクトも外し
 てしまうと何も見えないはずなのに、何かが見えるような気がして仕方なかった。
 「考えると霊は呼ばれるものだ」と言われているので、なるだけ考えないように
 努めたのだが、余計気になってしまう。えいやっ、と部屋の電気を付けて追っ払
 った気分になってみる。これも夏の風物詩だっけ。ソコニイルノハ誰?

 

2002年08月26日(月)
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