2011年03月11日(金) |
一生忘れられない一日 |
<1749>
『かえってきたカエル』

日本中が悲しみにくれた今日、ワタシもまた辛くて悲しい一日を過ごしていました。
午前中、産院に行った。
診察の結果、赤ちゃんはおなかの中で亡くなってることが分かりました。
大量出血したら危険なので早めに手術をしたほうがいいって言われて、
明日の午前中、予約をしましたよ。
なんかねぇ…ぼ〜〜〜っとしちゃってさ。
あんまりハッキリ覚えてないのよ、どうやって帰ってきた、とかさ。
車で行っていたので、運転して帰ってきたのは確かなんだけどさ。
危ないよね、冷静になって考えてみると。
元気に育ててあげられなかったことへの申し訳なさとか、
ほんとに赤ちゃん欲しかったから、悔しかったし、
でも白黒はっきりついて、ちょっとホッとしたり、
つわりの症状がほとんどなくなってきたから覚悟はしてたでしょって自分に言い聞かせてみたり。
いろんな気持ちがぐるぐると交錯してたけど、やっぱり…。
悲しかったです。
お昼過ぎに、ばーちゃんから電話があってね。
今日の診察のことや、明日の手術のことをいろいろ話してたのね。
そのとき。
突然、グラグラ揺れ始めたんですよ。
すごく怖かった。
こんな揺れ、経験したことなかったもん。
玄関でガシャ〜〜〜ンって何かが割れる音がして。
テレビの生放送がパニクってて。
ずいぶん長い間揺れたんだろうな。
揺れが落ち着いたとき、ハッとした。
「娘は??とーちゃんは??」
娘はたぶん、園バスに乗っているはず。
どの辺走ってるんだろう。
不安になって、家を飛び出した。
そういえば、花瓶が割れて、玄関が水浸しだったかも。
下に下りたら、たくさんの人が外に出てきてた。
バス停で待ってたら、ケータイが鳴って。
とーちゃんからで。
よかった…無事だった…。
しばらくして、娘のバスが戻ってきた。
震えた。
帰ってきてくれて…よかった。
先生が「子供たちはあまり気づいてない様子でした」って言ってたけど、
あきらかに子供たちの顔はこわばっていて。
気づいてないはずはない。
聞いたら、「あらかわわたってたの。はしのうえでバスがとまったの。すごくゆれてこわかった。」って。
だよね。
そんなことしてるうちに、また揺れた。
今度は外だけど…。
少し外にいて、揺れが落ち着いたみたいなので、家に戻って、花瓶を片付けて。
新築祝いに親からもらった大切な壷だったんだよね。
かなしいなぁ。
テレビを見たら、大津波が来るって大騒ぎになってて。
すごい映像が流れてて。
この国、どうなっちゃうんだろって怖かった。
夕方になって、電車がまったく動いてなくて、とーちゃんは会社から帰ってこられなくて。
お風呂に入ろうと思ったらガスがつかなくて。
とりあえず、キッチンでお湯を沸かして、娘の体を拭いて。
パジャマ着せて、寝かせてね。
同じマンションのお友達に、ガス栓の開け方を教えてもらって、とりあえずシャワー済ませてね。
一人で起きていても不安ばかり募るので、娘の隣で横になった。
眠れなかったけど。
ほぼ一晩中、目が覚めていたような気がする。
長い長い一日です。
午前中、病院に行ったのは遠い昔のことのようです。