一晩中夢うつつ。 と書くとなんだかかっこいい感じがするが、熱のせいで熟睡できずにうなってただけ。 じとーっと汗かくし、気分悪いことこの上ない。
コージ苑は半分自分の希望、半分親の方針で高校から一人暮らしをしている。 父親に言わせると「15を過ぎたら経済的援助はするが生活援助は打ち切って当たり前」だそうだ。 その主張の元、両親は炊飯器も触った事がなかったいたいけな少女(←嘘)を他県にやった。 実家を出るにあたって母親から受けたアドバイスは一つ。 「風邪を引きそうな時はスーパーに走ってレトルト食品とスポーツ飲料を買い込みなさい。」
今思えば、母は自分の経験から一人暮らしの病気がいかに厄介か思い知っていたのだろう。 それは「寂しい」「心細い」という感情的な問題ではなく、 ただただ言葉通りに「厄介」なのである。「面倒」といってもいい。 熱が出る。寝込む。 起き上がるのもやっとの状態で普通の食事を作るのがどんなにきついか。 固形物がのどを通らない時、多少なりとも栄養のある飲み物が手元にあることがどんなに大事か。 薬は必要だが不可欠ではない。 大事なのはひたすら汗を出して熱を下げ、少しでも栄養をとることだ。
この母の助言は実際一人暮らしをする上でお金の使い方や料理方法等より余程役に立った。 コージ苑は扁桃腺が弱くて1年に1回必ず高熱を出すのだが、 おかげで病院にもめったにいかず、ほぼ自力で回復している。
治りかけのぼんやりした頭で思い出したこと。 長々と綴ってしまったが、結局は「備えあれば憂いなし」ってことだね。 昔の人はうまい事いったもんである。
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