お花の教室から帰る途中、恐ろしい事に気が付いた。
「語学学校のバイトで使う教材が揃っていない。」
今日は大学書籍部も休業だし、第一日本語教育の教材なんて普通の本屋には売っていない。 よし、東京に行こう。 その場でF嬢に電話する。
日本語教育の専門書を取り扱う「凡人社」は麹町にある。 和服の男女が目立つのは、そこを訪れる外国人用の典型的な日本の演出ではなく、 単に国立劇場と結婚式場が近くにあるからである。 店内に入ると同業者のニオイがぷんぷんしてくる程の盛況ぶり。 F嬢のご推薦のもとに数冊を購入し、来週の授業に関しては一安心。
「何かおいしいものを食べよう!」という流れになるのは、F嬢との逢瀬ゆえ当然である。 今日は少し寒いし温かいものを、と選んだのは銀座にあるシチューのお店。 (店名今ど忘れ中) なんと「レンゲで切れるお肉」のシチューを食せる。 ああ幸せ。
さらに食後のカフェイン摂取は適当に入った喫茶店で。 トイレを含む内装は東欧風、しかし店名はフランス語という何だかわからないお店であった。 おそらくこれは、ちょっと前の日本人が思い描く「ヨーロッパ」のイメージなのだろう。 コーヒーはおいしかったが、ケーキのバタークリームが胸焼けを起こす程のボリューム。
そして帰宅した現在も胸焼けは続く。 さすが銀座はクリームまで本格的なのであった。
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