昨日の店名。 「銀の塔」でした。
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図書館からの帰り道でふと考えた。 今の日本で、土の地面はどのくらいあるんだろう。 ぐるりと見渡しても街路樹の区画以外は全部アスファルトである。 でも、この下には土があるのだ。
小学校の頃に今江祥智をよく読んでいた。 その話は断片しか覚えていない。 母親を亡くした女の子の家に次々に「お手伝いさん」がやってくるという筋だったと思う。 その中で、父親が車庫を壊して土の地面にする個所があった。
祖母の家は山の麓にあり、幼少の頃土は身近な存在であり、地面の匂いは土の匂いだった。 それがいつの間にアスファルトの匂いにすりかわったのだろう。
それでも、春はその下から土の匂いがたちのぼってくるような気がする。 それはもしかして、生命の活動の匂いなのかもしれない。
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