5月の連休に実家に帰省するにあたって、母親からリクエストがあった。 曰く、「おいしい日本酒を1本買ってきてね。」
…なんて事を言い出すんだ。 自慢じゃないがコージ苑、酒に関してはほぼ無節操な飲み方をしているので、 その場でおいしいと思っても銘柄を覚えようとする努力をさっぱりしないのだ。
しかも実家は九州である。 両親ときたら(遺伝子は知らんが)骨の髄まで焼酎で漬かった人間だ。 エタノールのにおいに酒を感じる人間にとって、日本酒はほぼ果実酒と同義である。 どうせ「甘すぎる」とか何とか言って娘の買い物にケチつける気だろう。 よし、こうなったら意地でも彼らをうならせる日本酒を買ってみせるぜ。
と意気込み、鼻息も荒く近所の酒屋に駆け込んだ。 昨今流行のディスカウントストアと違って、昔から地元にある店である。 こんな所の店主は必ず薀蓄好きだとにらんだコージ苑の読みは正しかった。
「普段焼酎を飲んでいる両親に、おいしくて九州で入手しにくいお酒をあげたい」 この一言の問いに、店の親父は我が意を得たりとばかりに喋り始めた。 結局、ぎりぎりになって買った方が味が落ちないということだったので、 今日のところは主人の講釈を聞いただけで引き上げたのだが…
本当に日本酒ってピンキリなのねー。 1本1000円もしないのから20年もの3万円まで。 きっと本場にいけばとんでもない値段のがあるんだろうな。
酒の世界は、はまると奥が深そうだ。 幸い焼酎に関しては福岡の友人連が師匠になってくれる。 しかし、日本酒とワインにもきっとやたら詳しい人間がいるはずだ。
誰か、コージ苑の師匠になってくれる人はいませんか?
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アゴタ・クリストフ『第三の嘘』 …わあ、救いがない。 ここまでくるといっそ清々しいね。 昨日図書館で借りてきた本が皆軽いのはこの三部作の反動か?
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