2003年08月02日(土)


高崎まつりで花火を見た。
今年は家からでもよく見えるはずなのだけれど、やっぱり近くの方がいい。
それに、もう今後群馬で花火を見ることなんてないのだから。

初めて行く高崎まつり。
そりゃぁもう茂呂の花火や本庄の花火どころの話じゃなく混雑していた。
(ちなみに本庄の花火は今年、不況のため中止である。)
どっから湧き出てくるのか不思議なくらいの人、人、人。
女の子は浴衣を着、男の子はジンベエを着、犬はハッピを着ていた。

僕たちは人込みを縫って目当ての露天を探し、行列に混じった。
買ったのはやきまんじゅう。
鎌倉出身のご主人様はやきまんじゅうをしらなかったのだ。
しかしさすが露天のだけあって、あんまり美味しくなかった。
それからしばらく夕御飯になるものを探していたのだが、気付いたら花火の時刻に。

どぉん!!という音と同時に鳥たちが驚いてばらばらとパニクっていた。
しょっぱなから花火はどんどん上がっていく。
僕らは人込みの流れと同じ方向に歩を進めた。
人々は、歩行者天国になったアスファルトの上に座り込み、僕らは前へ前へ歩き続けた。
和田橋の手前の歩道橋は立ち入り禁止になっており、下からは歩道橋が邪魔で見えない。
おまけに道路わきにはケヤキが立ち並んでおり、これまた見えない。
少し後ろのほうに下がって遠くから見ることにした。

横では外国人が「全然ミエナイヨ!!」と団扇片手に取り乱している。
ふと周囲を見渡すと、みんながみんな携帯で写真を撮っている。
派手な花火が上がると人々は一丸となって拍手を送った。
僕は始終「おおー」「すげー」「うわぁ」と手を合わせていた。
花火って凄い力があるなぁと心底思う。
趣味・年代・民族問わずみんなが夢中。
さすが、云千万円を一瞬で爆発させるだけのことはある。

ところで、ご主人様は、花火や露天などにはあまり興味を示さない。
もちろん花火大会にも行きたがってはいなかった。
僕だってそんな野郎と一緒になんか逝きたかなかったさ。
本当は友達とワーキャー騒いで感動を共にしたかった。
…それが出来なかったのは僕に友達がいないからだ。
大学で出来た友達は、およそクマたんと言っていいだろう。(泣)
僕は人並みに「よかったねー!」と言いながらかき氷を食べたかったのだ。
「くだらねー(笑)」とか言いながら光るうでわをしたり、
「食べきんねーよ」とか言いながらイカ焼を頬張ったり、
「一個ちょうだい」とか言いながらたこ焼をつまんだり、
そういう、そういう人並みのことが僕には本当に憧れで、大好きなのだ。

…こんなこと考えてるから友達が出来ないんだ。

当然興味のないご主人様は、花火には無表情で接し、露天の買い物も「要らない」と言った。
そういうのってすごく寂しいモンだ。
きれいな花火を見て友達と盛り上がり、感動する。
美味しくない唐揚げを高いカネ出して買って食う。
お祭りの醍醐味って一人じゃ出来ないことばっかだ。
じゃあ僕にどうしろって言うのかね?
群馬で最後のお祭りだよ?



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