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■ クリスマスイヴなのに
グノーシス文献を漁るバチあたりなあたし。 しかしクリスマスを含め、世の中にキリスト教のエピソードと称して聖書に書かれてもいない俗信がどれだけまかり通っているかご承知ですこと?
某衒学アニメにハマり、東方の三博士はバルタザール、ガスパール、メルキオールってゆーんだぜと息巻いてる方、これも俗信ですのでご注意あそばせ。
使徒行伝に出てくる魔術師シモンのお話を調べているうち、彼がグノーシス派の華麗なる教師というくだりに出会い、ちょっと感動してしまいました。
死海文書と並び、20世紀キリスト教世界における最大の発見「ナグ・ハマディ文書」。 これには27の文書を正統とした現在の新約聖書から漏れ落ちた「外伝」の内、グノーシス派外伝が多数含まれていました。
正統派の主張する「キリスト三位一体説」に対し、グノーシス派は「キリストは人に霊的覚醒を促す導師であり、人と対等にして同一の存在である」としています。 また「教えに背いたからといって人を全滅させてしまうような存在は到底神とは呼べず、デミウルゴスという堕落した天使が神を詐称しているに過ぎない」とも説いています……異端と言われるのもむべなるかな(苦笑)。
すべての歴史は勝者のものであり、敗者が闇にひそむ悪魔に貶められるのはよくある話。宗教の派閥争いも例外ではないんだろうなと、個人的に考えています。
高校時代、何人かのシスターに「幼児洗礼によって自分の意思と関係なく神さまが決められ、疑問を感じたことはないか?」と質問したことがあります。 しかし全員が「生まれたときから、あるいはそれ以前から、神が自分を見守っていてくださることにこの上ない幸せを感じる」と即答しました。
神であれなんであれ、信じるものがいる人間は強い。 聖なる夜に、そんなことをつらつら考えたりしています。
2007年12月24日(月)
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