2002年05月20日(月)
遅くなりましたが柳家小さん師匠が亡くなりました。 本来ならすぐに書くべきだったのですが 師匠の落語を見返していたので遅くなってしまいました。 過去に米朝、枝雀両師匠のことを書きましたが 今回は小さん師匠について書きたいと思います。
ぶっちゃけた話し良いものは良いので理由は要らないのですが なによりも日本語が綺麗であるということが 一番大きな理由なのではないでしょうか。 同じく人間国宝である米朝師匠が綺麗な関西弁を駆使するなら 小さん師匠は綺麗な江戸言葉を駆使するというところでしょうか。
そして昨日も放送されていたので、小さん師匠の落語を見た方は 多いのではないかと思うのですが、演技力というか、表現力に 驚いたのではないかと思うのです。
扇子や手拭を使って落語家は多くのものを表現します。 蕎麦を食べたりキセルを吸ったり、小道具を使わないならば お酒を飲んだり、饅頭を食べたり、そして歩いたり走ったり 碁をさしたりなどなど多くの場面を表現します。
小さん師匠の表現力は素晴らしく、例えば昨日NHKで見た方が 多いと思うのでそれを使って話しをすると、 キセルにたばこを詰めて火をつけるしぐさ、 肩と首を少し動かすだけで歩いているところを表現したり 昨日見た方ならこれを読んで記憶に甦っていると思います。
とにもかくにも一つの時代が終りました。 しかし落語は伝統芸能であり日本の笑いの原点です。 くだらない笑いといえないものがが増えてきているこの時代に もっとこの落語の面白さが広まることを祈っています。
落語は古臭いなどと言っている人は笑いをわかってない人だと、 また偏見だと言われそうですが、私は断言します。
慎んでご冥福をお祈りいたします。
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