ふうこの英国留学日記-その後

2003年10月27日(月) 恋人の体は私が泳いだ川


日本に帰ってから時間はあるはずなのに、ネットに常時接続する
環境がまだないことも手伝って日記を書いていなかったのですが。。。

今日久々にのぞいてみたら、
カウンターがいきなり1000以上も増えているのはどうして?
更新しないほうが増えるのだろうか??不思議です。
この日記を読んでいる方で、カウンターの数字が急激に増えた理由を思いあたる方
メールで教えて下さい。→

さて、本日の本題はEnglish Patientという映画について。
ようやくTSUTAYAのカードを作ったのでヴィデオ借りました。
最近観たのは、English Patient (邦題 イングリッシュ・ペイシェント)
これは邦題が良くないと思います。当時英語のできなかった私はこのタイトルを
見て、「はあ、英語の我慢?ってなんだ?」って思ったもの。
でも、直訳の「英国人患者」はさらにそそらない日本語だし、「愛と哀しみの果て」みたいなタイトルは古すぎるし邦題のつけ方は難しい。
私だったら、映画の最後に死にゆく恋人が書き残したこの言葉
「恋人の体は私が泳いだ川」(原文 The body we have entered and swim like rivers) がいいと思うんだけど長すぎるし、セクシーすぎるかな。
まあ、とにかくこの映画96年制作で当時アカデミー賞を8部門受賞した話題作だったのですが、いわゆる王道ラブロマンスにあまり興味のない私はノー・マークだたわけです。が、友人のあの映画で使われているBritishEnglishは美しいよ。という評をイギリス滞在中に耳にし、ウィリアム・シェ-クスピア劇場でこの劇団出身のレイフ・ファインズが久々にそこで主演した舞台を見て意外と彼の正統派の演技に納得してしまったこともあり(この映画の主役は彼なので)、なんとなく見なくてはと思って今回手にとったわけですが。。。
脇役の俳優が私の好きなコリン・ファースとウィレム・デフォーという豪華キャスト、それに加えて主演のクリスティン・スコット・トーマスの貧乳にもかかわらず(?)滲み出る知性ある色気にうっとり。。。2時間42分という長丁場にもかかわらず(正直途中で眠くなりました。眠いときには止めた方がいい映画です。)、最後まで謎解きのように緊張感をもちつつ進んでいく脚本が素晴らしい。戦火の中での人々の間に生まれる矛盾、愛の無力さと喜び、他人の優しさと希望、人生のせつなさが一つずつのエピソードからタペストリーのように描かれていく様は絶品です。

自分が愛したがゆえに招いてしまった恋人の死。自分の心臓はまだ動いているが
彼女が死んだその日、僕はすでに死んでしまったんだ。とつぶやく主人公。

「恋人の体は私が泳いだ川」に代表されるこの映画のラストの女主人公の遺書の
言葉の美しいこと。原作の英文の良さをうかがわせます。こんなに壮大なラブストーリーを生んだや英文学ってやっぱりすごいかも。。。と思いました。



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