ふうこの英国留学日記-その後

2004年04月17日(土) 精神の自由を確保すること- 囚われのユニコーン


私と姉は、NYのクロイスターという美術館にあるユニコーンのタペストリーが大のお気に入り。繰り返す引越しで今はどこに行ってしまったかわからないが、ずっとそこで購入したそのタペストリーのパネルを二人とも部屋に飾っていた。

このタペストリーの実物を観たとき、私たちは同時に同じような感想を持った。それは、「どんなものにも精神は縛られない」、つまり言い換えれば「どんな状況でも精神の自由さは確保できる」ということだ。

ユニコーンはやすやすと乗り越えられるような低い柵の中で、悠然とたたずんでいる。囚われてはいるが、その表情に嘆きや悲しみは見られない。
私たちは気づく、囲いや檻にいれる事なんかで、彼をつなぎ止めることなどできやしないのだ。
彼の精神の気高さ、美しさ、そしてその自由は、檻に入れられたことで変わりはしない。どんなものも彼を所有することはできない。彼の精神はいつでもそこから駆け出していくことができる。

現実にいろいろな人間関係上問題や生活上の規制、があって息もできないような閉塞感にぶつかったとき、堂々と柵の中に佇むユニコーンを思い出す。
現実にはなかなか身動きできない状態にあっても、精神の自由は確保しよう、したい、そして、それはできるはずだと思えてくる。

あー、彼の姿を見たい。。。どこにいっちゃったんだろうあのパネル。。。


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