いつからなんだろう… ラムネのビンが、プラスチックになってしまったのは。
毎年行われる夏祭りでも、5、6年前からビンのラムネが姿を消した。 ビンを返すと、10円貰えるという幼い頃の小さな楽しみも 同時に無くなった。
ところが昨日、コンビニでそのビンのラムネを見つけた。 早速、買って帰る…
中のビー玉が、からん、からん…と ビンにぶつかる涼しい音を楽しみながら、 蒼いガラスを通して、炭酸の小さな泡が立ち上って行くのを 黙って眺めていた。
よく見ると、わたしが子供の頃のラムネのビンと、 形が違っている。 あの時、どうしても中のビー玉が欲しくて、何とかして取ろうとしたけれど 飲み口の所までガラスビンは繋がっていて、取れなかった。
それが、今の形は飲み口がプラスチックのキャップになっている… 捻って回してみた。 キャップが取れて、中のビー玉が掌の上に 「ころん…!」と転がり出た。
夏の陽射しに、きらきら輝くガラスの宝石… 取りたくても取れなかった、憧れ…
ラムネの透き通ったビンを、眩しい陽に透かしてみた。 昔の思い出が、見える気がした…
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