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「槞梛俚庵(るなりあむ)


時折綴

2005年10月28日(金) 埋まらない溝と渡れない川


「どんなに親しい人同志であっても、二人の間には深くて暗い埋まらない溝がある」
(「慶次郎縁側日記」より)

本当にその通りなんだと思う。
親友と呼べる間にも、夫婦の間にも、それは存在するのだろう。

今日、わたしは埋まらない溝の存在を、確かにそこにあるんだと実感した。
たぶん、もっと前から何度も感じてきた虚無感の川。

対岸の相手が見えなくなった…。
お互いの間にある溝は、歳月が過ぎれば過ぎ去るほど深く広がり
その間に流れている川幅は、年月と共に広がってゆく。

わたしがどんなに努力しても、溝は埋まらないし、川は渡れない。

夫婦とは、何なんだろう…。
子供を育て、巣立ちさせるだけのユニットなのだろうか。

気づかないふりをして、気づいている方が利口だろうか。
騙されているふりをしている方が賢いだろうか。

溝と川は、深みを増すばかり。


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冰月まひな [MAIL] [HOMEPAGE]