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「槞梛俚庵(るなりあむ)


時折綴

2006年01月27日(金) 「蟲師」を堪能

やっと少し時間を作ることができたので、先日ゲットした「蟲師」のDVDを開いてみた。

外装は、木箱をイメージさせる化粧箱。
独特な書体で「蟲師」と記され、森、命、蟲のイメージをデフォルメしたイラストが描かれている。
とても豪華なパッケージ。

中にはB6版のポストカード6枚と、設定資料の小冊子
それにスペシャルDVDが入ってて。

DVDのジャケットも、こちらに歩いて来るギンコのイラストが描かれていて、とても綺麗なの。
ひとつひとつ手にとっては、「わ〜」とか「きれ〜」とか、感動しちゃって。

収録されているお話は、第一話「緑の座」
第二話「瞼の光」

最初、とても印象的だったの。
徹夜で仕事していて、ふっ…と思い立って、つけっぱなしにしていたTVのチャンネルを変えたの。
そしたら森と木漏れ日をイメージさせる画像をバックに、静かな歌が流れている映像が、目に飛び込んできて。
主人公も出てこない、ただタイトルとテロップが流れるだけのオープニング。
こんなの初めてで。
何だかとても心地よくて、惹かれるようにTVに見入ってしまった。

ただひたすらに、静寂に満ち、深い森の美しい映像が印象的。
それなのに、激しさも在る不思議なstory。
惹きこまれるのに、時間はかからなかった。
主人公は誰なのか、いったいどういうアニメなのか、無性に知りたくなった。

原作を読むと、アニメがどうしても独自のstory展開をしていて、こんなんじゃないのに…と思う方向に進んでしまうことがほとんどなのだけど、「蟲師」は違っていたの。

原作を見事に映像化していて、命を与えられたかのように自然に動いているの。
原作の絵が動いたら、きっとこんなふうだろうって思えてくるほど。
実に見事なの。

このDVDの特典に、ギンコ役の中野裕斗さんと監督の対談が収録されているのだけど
それを見ていて、胸が熱くなってしまった。
原作に心底惚れて、そしてそれを自然に、また印象的に動かすことに情熱を賭けている。
また、中野裕斗さんも、ギンコのことをよく理解して、わざとらしくならないように
実に巧妙に演じていて。

それに「蟲師」は毎回エンディングの音楽が違うのだけど、それが絶妙で、放送が終わっても胸に残るの。
独立したstoryだけに、全編同じ音楽じゃおかしいという長濱監督に
音響のたなか氏や増田氏が同調して、一話ごと違う音楽を作ったのだそう。

こんなアニメは、本当に初めて。

理由もなく、涙がぽろぽろと溢れてくる作品も初めて。
DVDを観ながら、やはりまた泣けてしまっていた。

第二集も、予約してこよう―――。


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冰月まひな [MAIL] [HOMEPAGE]