やっと少し時間を作ることができたので、先日ゲットした「蟲師」のDVDを開いてみた。
外装は、木箱をイメージさせる化粧箱。 独特な書体で「蟲師」と記され、森、命、蟲のイメージをデフォルメしたイラストが描かれている。 とても豪華なパッケージ。
中にはB6版のポストカード6枚と、設定資料の小冊子 それにスペシャルDVDが入ってて。
DVDのジャケットも、こちらに歩いて来るギンコのイラストが描かれていて、とても綺麗なの。 ひとつひとつ手にとっては、「わ〜」とか「きれ〜」とか、感動しちゃって。
収録されているお話は、第一話「緑の座」 第二話「瞼の光」
最初、とても印象的だったの。 徹夜で仕事していて、ふっ…と思い立って、つけっぱなしにしていたTVのチャンネルを変えたの。 そしたら森と木漏れ日をイメージさせる画像をバックに、静かな歌が流れている映像が、目に飛び込んできて。 主人公も出てこない、ただタイトルとテロップが流れるだけのオープニング。 こんなの初めてで。 何だかとても心地よくて、惹かれるようにTVに見入ってしまった。
ただひたすらに、静寂に満ち、深い森の美しい映像が印象的。 それなのに、激しさも在る不思議なstory。 惹きこまれるのに、時間はかからなかった。 主人公は誰なのか、いったいどういうアニメなのか、無性に知りたくなった。
原作を読むと、アニメがどうしても独自のstory展開をしていて、こんなんじゃないのに…と思う方向に進んでしまうことがほとんどなのだけど、「蟲師」は違っていたの。
原作を見事に映像化していて、命を与えられたかのように自然に動いているの。 原作の絵が動いたら、きっとこんなふうだろうって思えてくるほど。 実に見事なの。
このDVDの特典に、ギンコ役の中野裕斗さんと監督の対談が収録されているのだけど それを見ていて、胸が熱くなってしまった。 原作に心底惚れて、そしてそれを自然に、また印象的に動かすことに情熱を賭けている。 また、中野裕斗さんも、ギンコのことをよく理解して、わざとらしくならないように 実に巧妙に演じていて。
それに「蟲師」は毎回エンディングの音楽が違うのだけど、それが絶妙で、放送が終わっても胸に残るの。 独立したstoryだけに、全編同じ音楽じゃおかしいという長濱監督に 音響のたなか氏や増田氏が同調して、一話ごと違う音楽を作ったのだそう。
こんなアニメは、本当に初めて。
理由もなく、涙がぽろぽろと溢れてくる作品も初めて。 DVDを観ながら、やはりまた泣けてしまっていた。
第二集も、予約してこよう―――。
|