「暗幕」日記
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| 2002年05月23日(木) |
夢記録:旧システムとロートルSE |
【夢の内容】 機械室の扉を開けると埃だらけだ。スーツの上着は既に脱いでいたが、ワイシャツとネクタイにはかかってしまっただろう。接続コードが入り組む密林を進む。退出する前にズボンもはたく必要がありそうだ。機械相手の汚れ仕事ならはじめから作業着ですればと妻は怒るが、その機械は客先に納入されたものなので、人と会わずにすむものでもないのだ。 それでもきょうの出張先は、挨拶して鍵を受け取れば終業まで放っておいてくれる。好意であることはわかっていても定時のお茶に呼ばれて、佳境まっただなかの作業から引き離されるのは本当につらいのだ。(しかも、その分は残業で取り返さないといけない。残業させてくれればよいが、外部の私を置いて職員の方々が帰ってしまうわけにもふつうはいかない) このシステムはせいぜい組織内ネットレベルで、インターネットを通じて他部署と連携する機能はまだなかったころの代物なのが幸いしたが、その分さきざきで独自のインターフェイスをかませてあって、最初のシステムを知らない者には保守できない。 退職まぢかで仕事があるだけ良いか? いや、若い人にはこんなシステムの相手はさせたくない。納入先が主に役所であったのも不幸だった。ハードが高価だったころの名残で、現場で問題が続出していても稼動するうちは、別のシステムを買ってもらえないのだ。先方の担当者は長くても三年で異動する。私も参加していたシステム開発チームの消息も絶えて久しい今、尻拭いができる人間は国内でも三人しかいない。 さびついたねじをはずして機械を開くと、信じがたい光景が映った。動かない主記憶装置を取り外してみたのは良いが、きちんと復旧せずに戻したので完全に断線している。ため息がもれる。つじつま合わせにサービス残業を続けて過労死した同僚の横顔が浮かぶ。
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