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「暗幕」日記

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2002年06月10日(月) 映画「模倣犯」

模倣犯を見てきた。

宮部みゆきの原作(模倣犯〈上〉
模倣犯〈下〉)はずいぶん前に読んでいた。未読では正直、筋について行けなかっただろうと思う。唐突に切り替わるシーンには説明もなく、しばらく眺めていて初めてどういう場面なのか思い当たる始末だ。
原作にはない(監督の冒険である)ラストシーンはそれほど感動しなかった。犯人を追い込んだ公開裁判で山崎努が、中居正広の真犯人に言う言葉がよかった。ジャーナリスト役の木村佳乃は線が細すぎて合わないと思う。このシーンでブラフであることが観客全員にわかるほど動揺していては、真犯人の言質「ボクのオリジナルです」が成り立つまい。
中居正広が犯人役を演ずるということは封切り前から知られていた。「ピース」が誰なのかは半ばまでミスリーディングの森の中に隠されていた。原作のその仕掛けを生かすために、途中でいなくなるピースの相棒に、中居と顔の造作や表情の似た人がキャスティングされている。
チョイ役で爆笑問題の二人が登場したのを見て、なまじ顔の知られているタレントさんは中途半端な役では起用しにくいのだろうと感じた。今回のように一度しか登場しないチョイ役か、筋の上でも重要な役割を果たす役のどちらかしかありえない。


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