友とは何か。愛とは何か。

MAD TIGERの
のも ...
〜〜  ヲ タ ク の 魂 1 0 0 ま で  〜〜


2003年07月22日(火) 突撃★ボッタクリ居酒屋

友達と呑んできた。

以前から約束していた為、専門学校時代の友達と久々に顔を合わせた。
まずS宿で待ち合わせ、こじゃれたバーで5人で呑む。
近況を聞いて、自分もこんなんではいけないと痛感。
同じ歳で友達は26万稼いでいる。それに衝撃を受ける。
でも、まぁ、その子は何よりも金が友達みたいな子だから、その金額は休み返上で働いている代償なわけだが。
途中で2人が体調不良で退席、帰宅。入れ違いにもう一人くる予定だったため、もう少し呑んでから店を出て落ち合う。
5人から2人減り、でも1人加わって、結局メンバーは4人になっていた。

眠らない街S宿。
ネオンの誘惑K舞伎町。
超高層の都市T京である。
その中に身を置いて、次の店を探す。
安い居酒屋でも良かったんだが、それでは面白くないと目新しいものを探したのがマズかった。

居酒屋の集客で声かけをしている数がかなり凄いのだが、たまたま目についた人の話しを聞いてやる。
すると【新規オープンのフェア中なので呑み放題800円】だと言う。
別にあんまり呑みたくもなかった為、いや、別に呑まんでもえぇし・・と断ると、780円に値引き。
それでも魅力的ではなかった為通り過ぎようとしたら、700円まで値下げになった。
揺れ動く心。友達の1人は店を出てからの合流だから、少しも酒が入っていない。
せめて彼女にはてんこもり飲ませてやりたい、という気持ちから、OKする事になった。

《世紀のボッタクリ店 〜そして伝説へ〜 》

客引き兄さんは店に座席があるかどうか携帯で確認を取り、ついてきてくださいと先陣を切って歩き始めた。
そこはピンク街。ネオンに照らされ微妙な自分たち。
[ニャンニャンワールド]
[ピンクハウス]
[天使のいたずら]
・・・・ふーん。どうでもいいな。
まさかそんな所に店があるとは思わず、ちょっと引く。それどころか不安になり顔を見合わせる。
「ここの3階になります!」と客引き兄さんは自信を持って言ったが、1F2Fともにピンサロ。
そして古ぼけたビルである。その時、自分たちはまさにボッタクリの手中にハマったことを悟った。
店舗は激狭い。客は大勢いたが、「新規オープンていつの話だよ!」と言いたくなる程荒れている。
場末の居酒屋っぽい。イスが一貫してなくて、バラバラのイス。なんか丸椅子みたいなんもある。
一番奥の席に通されたのだが、隣の席と繋がっている。
だからトイレに行くときなんかは、知らない人を退かせないと動けないのだ。
周囲の人は大変な盛り上がりようだが、その人たちにすら違和感を感じえない。

こいつら皆サクラやないんか。

道で女が逆ナンして、「私いい店知ってるんですぅ〜」とか言って男を騙す手口やないんか。

で、店員は皆アジアの外人。中国、韓国系。
店長らしき人はオバチャンで、奥でタバコ吸ったりしている。
ありえん。
あまりの状況に、全員が固まる。
とりあえず飲み放題のため、酒を注文。
隣はなんだか浮かない顔の若い男3人グループと、ノリノリの感じなオッサン6人グループである。
チビチビやっていると、隣の席にいた若い男のグループが声をかけてきた。
(以降会話は男・虎(MAD)とする。)
男「あの、ちょっと・・・。」
虎「ハイ?」
男「ここ、セットメニューを聞かれるんだけど、絶対頼まない方がいいよ。」
虎「ナンデ?」
男「内容が酷いから。すっごく酷いから。たいしたものでないし。」
男は唇に人差し指を当て、コッソリと教えてくれた。
彼の密告により、ここがややボッタクリだという確信を得た自分たち。
直後に中国人と思われる店員が「コースメニュあります」と言って来たが、
「いいえ結構!」と力強く断る。
しかし。

「コースメニュー頼まないなら、1人1皿以上で一品料理のご注文お願いします。」

ときた。そんなのいらない。
一品料理すら断ろうとしたのだが、それは出来ないという。
渋々一番安い料理(料理はキムチとかが390円くらいかな?高くはなかった。)を見ていたのだが、
中国人はそんな自分たちを哀れに思ったのか、金ヅルにならないと踏んだのか、
「一品料理なしだと1時間で飲み放題のみとお通しになります」
と言ってきた。
結局<飲み放題+お通し>は確実に注文しなければならなかったものらしく、
もし2時間居たいなら、それプラス1人1品以上頼むか、コースメニューを頼めという事だったようだ。

バカもんが。2時間もこんなとこにおりたくないわい!

という事で、むしろありがたいと、1時間で1人<飲み放題+お通し>にする。
ついでに、ちゃんと700円という事になっているかと店員に念を押す。
しかし気づいてビックリ。お通しが1人500円。
1人500円なのに、直径10cmくらいの浅いお椀みたいな器に盛られた枝豆1皿だけ。
1人500円だぞ。
結局その直径10cmくらいの浅いお椀みたいな器に盛られた枝豆1皿だけで、お通し代2000円なわけである。
途中参加の友達に、自分らはもう呑めないからお前に託すぞ、と元を取るように言う。
しかしあまりにも薄い飲み物たちに、友人ですら2杯でギブアップ。
1時間いるのはヤバそうだ、という事で、30分程度で出ることを決める。

隣の若いグループは「じゃぁ俺たち行くから・・・」と声をかけてくれた。
皆でコッソリと「気をつけてね」とか「ありがとう」とか言って、妙な連帯感をかもし出す。
ここでは皆被害者だ。お互いの身を案じ、先の人生に幸多からんことを祈るばかりである。
彼らがいなくなって、自分たちの席の横にはオッサングループのみになった。
するとオッサンが「お嬢ちゃん達学生!?」とか凄いテンションで聞いてくる。
でもその言葉がなんとなく訛っていて特に不快ではなかった為(むしろ癒し系)オッサン達と盛り上がる。
するとオッサンは声を小さくして、

「ここの店生ビールがあるって聞いたから来たのに、ねぇっつーんだよ。始めの注文の時点でねぇんだよ。ボッタクリだよボッタクリー!」と怒り始めた。

さらに「これ全部でいくらだと思う?一品頼むごとにチャージ料だとか言って千円だよ!」と不満をぶちまける。

一品でチャージ料千円!?うへぇ―――ッ!!
危うく自分たちは頼んでしまうところだった。
オッサンは田舎から仕事で来て、飲み屋を探していた時に客引きに捕まったらしい。
だから「東京のいい店を知らないか?これから飲みなおそうや!」と言ってくる。
オッサンは可哀想だが、これ以上呑みなおしたら、それこそ自分は終電に乗れなくなる為断る。
オッサンは結構声を荒げていたが、店員は無視。
その法外なチャージ料と銘打った巻き上げかたにも、かなりの自信を持っているようだった。

結局オッサン達がいくら払ったのか分からないが、支払いの時にかなりもめていた。




さて、勇気を振り絞って自分たちも店を出なければならない。
どんな事を言われようとも「じゃぁ警察行きましょうや!」というセリフを言うのだと心のなかで反芻する。
20分くらい呑んだ時に店員が寄ってきて、「料金先払いになります」と言って来た。
全員で5040円。

呑んだもの
自分・・・・・ライチ酒のロック
友達1・・・梅酒ロック・ジントニック・オレンジジュース
友達2・・・なんかカクテル
友達3・・・なんかカクテル・ウーロン茶

食べたもの
お通し


そんだけで、5040円。
そのうち2000円はあの直径10cmくらいの浅いお椀みたいな器に盛られた枝豆1皿。←しつこい


で、まぁ仕方ないので支払うと、店員は下がっていった。

が、しかし。

店を出るときにまた請求されたらヤバイ、ということで、領収書を切ってもらう事にする。
しかも有限会社を勝手に設立。瞬間的に設立された会社は、社長(自分)の懐具合から察するに倒産寸前である。
自分が保身にまわると、こんなにも頭の回転がよくなるのかと痛感する。

結局、色々な人(2グループだったけど)の忠告により、自分たちの身ぐるみが剥がされることはなかった。
しかしその分、あのオッサンや若いグループが痛い目に合っていると思うと、
今の自分があるのも彼らのおかげだとも感じるのだ。
T京は怖い街だ。
だが、その中にも、暖かさのある街だと思った。











ちなみにその店は、S宿東口方面にある
「 旬 采ミ (シュンサイ←多分)」
である。絶対行くな。←オイ




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