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2003年07月20日(日) 犬吠えっぺ!!(パグが吠えるでしょ)

妹は学生時代吹奏楽部に所属していた。
社会人になっても続けている。
妹はクラリネットを担当している。
中学校の時、父に買ってもらったクラリネットを今も大切に使っている。

中学校生だった妹は、買ってもらったクラリネットで毎日練習をしていた。
うれしくてしかたなかったのだろう。
部活以外でも妹は、家に帰ってきても自主練習をしていたのだが

「犬吠えっぺ!!」
(パグが吠えるでしょ)

と、買い与えてくれたはずの父に日々怒鳴られていた。

そんな父との戦いの日々だったが、おかげさまで妹はメキメキと腕をあげ
コンクールでは金賞を受賞するほどになった。
今となれば「犬吠えっぺ!!」がほどよいスパイスとなり、彼女を金賞まで駆り立てたのかもしれぬ。

社会人になっても妹はクラリネットを吹き続けている。
今日はコンクールだった。

私の旦那助も実は学生時代吹奏楽部に所属しており
日ごろから旦那助と妹は吹奏楽の話で盛り上がったりしている。
妹の晴れの舞台ということで旦那助もコンクールの会場にかけつけた。
私の母と叔父もかけつけた。父はパグの龍之助が具合を悪くしたため欠席。
(正直、父は来ない方がよかったかもしれないと思った。だってあの通りエキセントリックな男なので会場で何をしでかすか…。)

席に着席し、コンクールが始まるのを待っていると

「あ!こんにちは!!」

と若くてキュートな男性が声をかけてきた。
それは妹の彼だった。彼の隣には彼の学生時代の先輩だという男性もいた。

そうこうしていると
今度は後ろからハキハキとした感じの女性の声が。

「こんにちは!」

振り返ると、そこには妹の会社の先輩女性が2人。

みなさん休みのところ、
わざわざ妹のために足を運んでくれたのだった。ありがたい。



結果は
めでたく妹のグループは入賞することができた。

ビデオで撮影しておいたので、帰ってから父にみせてあげた。

「オレ、こんな曲聴いてもさっぱりわがんねーなー。(分からないな)
何だ?ベートーベンか?」

などとちんぷんかんぷんなことを言っている父だったが
妹のアップではついカラダを前のめりにしてじっと見入っていた。
ベートーベンではないその曲をベートーベンだと思い込みながらも父は
娘の勇姿にほれぼれしていた様子。


10年以上も前の、

「犬吠えっぺ!!」には、父からの何かとてつもない大きなメッセージが隠されていたのかもしれない。(いや、そんなわけがない。)


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