2005年02月28日(月)
オシマイの瞬間
この大理石に囲まれた温度のない空間 目の前でドス黒い液体を飲み干す彼等
老けすぎた男は私を美しいと評しているが 美しいのは男の頭だけで 私は枯れた色して立ち尽くすだけ
若い輩は知らないフリをして 手先の器用さを自慢しあう 絶頂のタイミングを競いあう 被害者が一人でないことがせめてもの救い
血の乾いた色が手に付いて剥がれない 冷たい石に擦りつけても渦を巻いた瓶に擦り付けても変わらない 寧ろ色は輝きを得てきている
目の前でドス黒い液体は溢れる
手先が最も器用なのは私
美しいのは頭の中だけ
それだけ
いい加減気付け
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