2005年03月28日(月)
着飾る意味
君と同じ格好をしたら、君に見せたくなった。
でも君は馬鹿にするんだろ。或いは引きつった笑顔で褒めてくれるはずなんだ。 頭のてっぺんから爪先まで舐め回すように目を遣って。
君に会うには電話をしなきゃならないから、こんな夜中だけれど、でも君は必ず着信に気 付く。
まだ家には戻ってないらしい君は、喧騒をすり抜けやがて静かな、何処だかの路地裏へと 移る。 今夜な君は意地悪で、言葉を濁すのもいつも以上。
どうでもいいはなしをしながら過ぎる時間が段々虚しくなる。 だから、会いたいとは言わない。 そして、君も言わない。
この格好を君に見せるのはいつになるんだろうか。 狭苦しく暗い中だといいんだろうけども、そうはいかないはずだ。
明け方ようやく服を脱いでみて気付いたのは、君への厭らしい程の愛情だった。
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