犬のおやじの日記...犬のおやじ

 

 

つっこみどころ - 2002年11月19日(火)

日曜の夜のゴールデンタイムは皆さん、明日の仕事や学校に
備えて家にいることが多いと思います。そんな時ふと見るテレビ。

某局の某特命リサーチ番組でマラソン選手の速さの秘密をやっていました。

さまざまな角度から検証がおこなわれていましたが、犬のおやじの専門である
呼吸循環系からの解明がなされていました。

ご多分に漏れず「つっこみどころ満載」

番組の見解
「Tかはし選手は安静時の心拍が38と一般人よりも極端に低い」
「さらに男子日本記録保持者のTかおか選手も同様に低い。」
「安静心拍が低いということはそれだけ楽に走れるということである!」
「強靭な心肺能力をもっているのだ!」

犬のおやじの見解
「Tかはし選手は安静時の心拍が38と一般人よりも極端に低い」
「さらに男子日本記録保持者のTかおか選手も同様に低い。」
「心拍が低いのはトレーニングによる心拍出量の適応の結果である。」
「安静心拍が低いということは運動時心拍とあんまり関係ない!!」
「でも多分、あれだけ練習してりゃ強靭な心肺能力をもっているのだ!」

原因と結果が逆です。
「低い心拍数」だから「強い」のではなく
「強い」から「低い心拍数」なのです。

高地トレーニングもなぜTかはし選手は極端に高いところで練習ができるのか
については何も検証がなされずなし崩し的に、でも他の選手はできない!と
濁していました。なんでかが重要なのに。

犬のおやじの見解
高地に順応する能力はホルモン、血液など多くの要因がかかわってきます。
高度にたいする順応性があるかは個人差があります。
ひとつ考えられるのは初期順化のよさ、急性期にどれだけ酸素不足を感じ
補償することができるかにかかります。低酸素に対する感受性の高さです。
Tかはし選手はもしかしたら感受性が高いのかもしれません。

番組の専門にかんすることはこんなに突っ込みどころ満載だということは
他の専門で犬が何もいえない分野のところも専門家に任せたら突っ込みどころ
満載なのか・・・と思ってしまいました。この番組も降格か・・・
これで「某局特命リサーチ番組」も「某局の健康に関する大辞典番組」
「昼から思いっきり見る番組」レベルに信用度が落ちました。

犬のおやじの信頼できる科学番組は
「放送大学」と「サイエンスチャンネル(つくば市ACCS)」
だけになってしまいました。ショボーン。



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