-殻-

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2004年06月28日(月) ブランク

休み明けの僕等は、どこかぎこちない。
互いが何か、ちょっとだけ遠く感じているみたいな、
微妙な空気が月曜日には漂っている。

きっかけは些細な、何気ない一言。
背後からふっと、君の匂いがしたかと思うと、
「Aさんのメール、見た?」
僕のことにも、君のことにも触れない、なんでもない話題。

「見たよ、ひどいよなあ」
凶悪なまでに厳しい、本社の上司から今朝届いたメール。
共通の敵がいるっていうのは、いいものなんだなあ。

ぎこちなさの源は、僕等の微妙な距離感にある。
あまりにも近過ぎて、時々僕自身、君が分からなくなる。
君も同じような戸惑いを感じてくれているのか、
それとも僕の戸惑いに気付いて引いているのか、
結局のところ、真実は君の中にしかない。
そして君は、立場上、本心を明かすことはない。

僕が君の週末を気にしているように、
君は僕の週末を気にするんだろうか。

馬鹿馬鹿しいくらいに遠慮しあって踏み込まないその領域に、
僕の求める答えは果たしてあるんだろうか。

やっぱり今日も君は何も言わないし、
僕も君を問い詰める勇気はない。
時間は勝手に流れていくし、
僕等は今週も、中途半端なパートナーを演じる。

そう、金曜日の夜までは。




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