-殻-
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君を抱き締めたいと思ってしまった。
決して叶わない、遠い、遠い望み。 刹那に感じる君の髪の匂いも、 偶然に触れる君の胸の軟らかさも、 何一つ僕のものではなくて。 君の瞳が電車の窓越しに見ているものが、 僕ではないと気付け。 例え力ずくで抱き締めても、 君は僕のものにはならないと気付け。 好き、という言葉は怖い。 認めてしまうのは怖いんだ。 こんなに、こんなに君を求めているのに、 僕は自分が怖いんだ。 INDEX| PAST| NEXT | NEWEST |