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赤ん坊。■2002年09月21日(土)
「ねえ、私、体温高くない?」

生徒はそう言って、僕の左半身に彼女の頭をもぐりこませるようにして寄りかかってきた。
疲れてきたときの、お決まりのしぐさ。

いつもこたつ用のテーブル勉強していて、僕は生徒の横に座っている。
それで、僕の左肩は、生徒にとって、もたれ掛かるのにちょうど良い位置にあるのだ。

実際、彼女の体温は高くなっていたりする。
でもそれは風邪ではなくて、大概は眠気のせい。
赤ん坊が寝付く前にあったかくなるのと同じだ。

はいはい、お疲れ様。
僕はそう言って彼女の体を引き起こす。

さ、続き、行くぞ。

「あー、もう勘弁してー。疲れてるんだからー。」

はいはい。

今夜も、そうやって文句をこぼしながら一問、また一問と解いていった。
よしよし。

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