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とりつくろい (25日分も更新)■2002年10月26日(土)
昨晩、久々に生徒の指導があった。
彼女の家に行く前、「気持ち悪くて夕飯食べなかった」と言っていた彼女のために、好きな寿司を買っていった。
「上だけ食べたい。」
生徒はネタだけ食べ、下のご飯を僕に食べるよう言った。
食えよ、食べて元気出せ。
この日も涙はなく。
生徒は平静で、僕も何事もなかったかのように振る舞った。
むしろ、から元気で笑ったりして。
「ここんとこ、ずっとベッドで寝ててさー、暇だったから英語に目覚めました!」と彼女は張りきっていた。
勉強している間は全てを忘れられた。
帰り際、生徒はベッドに仰向けになった。
「こういう格好で台に乗せられて、麻酔かけられたらすぐ記憶がなくてさ、気付いたら別のベッドにいたんだよ。」
そんな格好するんじゃない、馬鹿。
僕はベッドの脇に立ち、彼女が上げた両足を下ろさせた。
数秒のあいだ視線がかち合った。
二人とも何も話さなかったが、僕の脳裏にはここ数日の出来事が浮かんだ。
その思いは、たぶん、表情に出ていただろう。
沈黙を破って「キモーい。何かされそうだったー。」と彼女は起きた。
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