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2004年11月16日(火)
忙しいのか暇なのかよくわからないのですが、なんだかいっぱいいっぱいで、気づいたらMCの一行詩は終わっているしでとほほです。書いたのに! 断水明けです。鍋に汲んで置いた水で、顔をぺちぺちと洗いました。うーん、すこし被災者の気持ちになりました。毎日はつらいです。 ■先週末は玲さんの朗読会へ。短歌のイベントってたくさんあるのですね。雰囲気のいいゆったりとした会場で、玲さんの声にも広がりがあるものだから、なんというのかな、隅ずみまで満ちるというか、行き届いた朗読だったと思う。聴こえる聴こえないではなくて、詩がってことになるのでしょうか。ちょっと酔ってたせいもあって、こまかいところは上手くいえないのですけれど。ワインがなー。一杯で結構ほろ酔いになって、すごくいい気分でした(笑) ■「アルケミスト」パウロ・コエーリョ 「ベロニカは死ぬことにした」が結構気に入ったので、続けて読むことにしました。アルケミストというのは錬金術師のことで、彼が颯爽と登場する姿がとにかくかっこいいのだった。アラビアのロレンスをちょっと思い出してほろほろしました。スペインの羊飼いが、夢に従ってエジプトのピラミッドを目指す冒険物語。基本的にはテーマが先んじていて、すこしそれが見えすぎかなあ。自然のもたらす前兆を見逃さないこと、夢を諦めないこと、でしょうか。オチにはちょっと笑いました。 ■「ダロウェイ夫人」ヴァージニア・ウルフ 映画「めぐりあう時間たち」は未見ですが、それ以来気になっていたウルフ。ロンドンの一日を描いた群像劇で、描写の瑞々しさに打たれました。描写の美しい小説を読んだのはひさしぶり。それにしても気になるのは、ニコール・キッドマンの付け鼻で、馬鹿にしてんのか?と思うのはわたしだけでしょうか。 ■「枕草子REMIX」酒井順子 「負け犬の遠吠え」の作者だったんですね。知らなかった。枕草子を解体して、好きなようにまとめなおしています。作者の訳と、それに対比させた現代で言うならばこんな感じねっというのが中心に構成され、あとは作者の清少納言や当時の風習などの解釈、作者と清少納言の(架空の)対話など。 原本通りの構成で、普通に訳と解釈をつけるだけで十分面白いとは思うのですが、このひとはエッセイストなので、やっぱり色々やらずにはいられなかったのだろうなあ。でもはっきりいって野暮だ。 ただ、酒井氏のエッセイを他に読んでいればまた違うのかも。枕草子、というよりは、枕草子をネタにしたエッセイという感じでした。 ![]() |